・建築現場初心者向けの記事
このページでは計画段階は除いて工事中の流れと管理方法の解説をしていきます。
型枠の建込み手順
- 型枠材搬入
- 型枠建込(片面)
- セパレーター設置
- 型枠建込(返し)
- 単管・ホームタイ取付
- 支保工取付(パイプサポート・型枠チェーンなど)
- 建入れ確認
- (CON天目地棒取付・アンカーボルト取付)
一般的にはこのような流れとなります。それぞれ順番に詳細を解説していきます。
型枠材搬入
写真は型枠材の搬入状況の写真です。施工図を基に工場で加工して現場に搬入します。また基礎の型枠を組む時の現場の状況は根切りをし、捨コンまで終わっている状態で搬入するのが一般的です。
建築面積が広い現場で、場内の荷下ろし場所が使いたい場所から遠くなる場合は別途クレーンを手配するなどして場内小運搬します。搬入前の資材荷下ろし場と運搬方法は施工を行う業者と事前の打ち合わせが重要です。
型枠建込(片面)
型枠をまず片面建込みます。基礎型枠を例にとって解説していきますが、基礎は様々な形状があります。ここではフーチング基礎、基礎梁の建込みに焦点をあてて解説します。
基礎梁は鉄筋を組立て後、片面建込んでいきます。
※背の高い基礎梁など条件によっては型枠を片面建て込んでから鉄筋の場合もあります。
フーチング基礎はコンクリートの打設順序でいくと底盤のコンクリートを打設してから上部の梁の打設を行います。よって2回に分けて型枠を組む必要があります。
※写真右の形状です①を打設後、コンクリートが固まったら②を打設します。
写真の①のコンクリート枠となる片面の型枠をまず組み立てます。
セパレーター設置
片面建込をした所で幅を固定するセパレーターを設置します。
写真のような感じになります。
セパレーターの両側はねじ山になっており、ホームタイなどで締め付けてセパレーターを固定します。
またフーチング基礎の①部分などの高さがあまりない型枠は、型枠天端で桟木などの木材で型枠の幅を固定します。
※高さがない型枠は、セパレーターが無くてもコンクリートを流し込んでも耐力的に十分持ちます。
型枠建込(返し)
型枠を返してコンクリートの容器になるような状態にします。
単管・ホームタイ取付
コンパネの板と板の間の継目ががずれないように単管をホームタイで締め付けていきます。
支保工取付(パイプサポート・型枠チェーンなど)
単管とコンパネが一体となって型枠の面が壁のようになった状態です。打設中のコンクリートの圧力などで壁が倒れないように控えをとります。
また型枠完了時や打設中に型枠が傾いたりした場合、パイプサポートやターンバックル付きの型枠チェーンなどで倒れを調整します。
建入れ確認
壁となった型枠が直線か、また倒れていないかを確認します。
確認方法
・通りの確認
水糸を型枠と平行に張って、水糸から型枠までの寸法を測って確認します。
・垂直(倒れ)の確認
下げふりを使用して垂直かどうかを確認します。
(CON天目地棒取付・アンカーボルト取付)
コンクリートの打継ぎ部分(コンクリート天端)に目地棒を取り付ける場合は取付けを行います。縦目地がある場合は建込前に目地棒を設置します。
基礎にアンカーボルトを設置する場合も建入れ確認が終わって垂直などの確認が終わった状態で行います。
型枠工事の現場管理
一般的な型枠の施工手順を解説しました。住宅規模~大規模基礎と規模により少々管理方法が変わります。
型枠は施工図通りに型枠を加工して搬入します。施工図と現場の墨とがあっていなければ間違いは型枠建込み時に解ります。 (間違いに気づかずコンクリート打設まで打設することはそうそう無いです)
が、型枠の墨出し時点で確認は重要です。
- セパレーターがB型とC型が間違えたところに設置されていないか
- 型枠組立後、かぶり厚さが確保されているか(鉄筋スペーサーの足りないところはないか)
- 建入れ確認を自分の目でも確認する
- コンクリート天端の高さ確認
- アンカーボルトの設置位置の確認
現場での確認のポイントは上記5点が重要になります。
型枠の施工に関しては、2Fスラブの型枠施工などは施工手順が全く違います。
また鉄筋との取合いの確認や、現場施工前にチェックしておきたいことが沢山あります。
上記のような点は別記事でまた触れていきたいと思います。
コメント
ありがとうございました。
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