1.公的不動産を購入する
土地を購入できるのは不動産屋からだけではなく、公有の物件も直接購入することが可能です。
具体的には国が所有している土地が売りに出されたり、市・町などからも販売されることがあります。
各地方公共団体から出されている公的不動産は国土交通省のHPにまとめられており、以下のサイトで確認することが可能です。
市町村などが販売する公的不動産
地方公共団体の公的不動産情報
次に国有財産を販売しているサイトです。
国が販売する公的不動産
国有財産の不動産情報
公的不動産を購入する場合のメリットとデメリットを以下にまとめました。
・前金が必要
・物件数が少なく購入時のタイミングが重要
不動産サイトで見る民間の不動産屋の販売価格より安い
安く買える理由として、仲介手数料がかからないという点や競争入札という点が挙げられます。
不動産屋で購入した場合は、会社の利益として仲介手数料がかかります。公的不動産を購入した場合はこの手数料がかかりません。
これにより、不動産は金額が大きいので数%変わっただけでも大きな金額が変わります。
次に競争入札という点です。競争入札ではなく一般公募(先着順など)で販売している自治体もありますが、どちらにせよ民間の販売価格より安く買える場合が多いです。
競争入札の場合、「最低売却価格」というのが設定されており、その金額以上からの入札で入札を行います。オークションと同じく数人が入札し、一番高かった人が落札できます。
オークションと違う点で、1度しか入札できないという点が競争入札の特徴です。
最低売却価格が1000万で設定されていれば、入札期間内で購入したい金額で入札します。入札期間が終了し、結果の公開日に希望した金額で買えたかどうかが解るといった流れです。
不動産の金額は、設定された「最低売却価格」が民間で販売される土地相場より安く設定されています。人気の不動産であれば最低売却価格の2倍などになるケースもありますが、逆に入札が少ない不動産の場合はかなり安く買える可能性があります。
購入までに時間がかかる
メリットがある反面で、デメリットもあります。
先述した通り、不動産が公開されてから入札期間があり、公開日まで日時が設定されて不動産が販売されるのですぐに購入できないという点がデメリットとして挙げられます。
また入札時に販売元に足を運んで入札したり、購入できた場合の手続きなどで数回役場などに足を運ばないといけないケースもあります。
前金が必要
保証金という名目で、入札時に前金を払うケースが多いです。
不動産価格の大きい小さいで保証金の額が変わり、だいたい相場50万円くらいから数百万円ほど不動産購入前に振込みできるお金を用意できないといけません。
物件数が少なく購入時のタイミングが重要
公的不動産の為、民間の不動産販売数ほどの物件数がありません。
札幌市を例にとると、年間の販売スケジュールが決められており令和5年度のスケジュールだと12件の販売数しかありません。
数年じっくり良い物件が出るかチェックするか、たまたま良い物件に巡り合えないと希望どおりの物件に出会える可能性は低いです。
2.競売不動産を購入する
競売不動産は裁判所で差し押さえた不動産を販売(競売)したときに購入できます。
特徴としては公的不動産と同じく、公的な機関(裁判所)から不動産を購入するため安くなる理由が似ています。しかし購入した不動産に債務者が居座っているケースがあります。
(もともと住んでいた人が住んでいるケース)
また動産(家具や家電など)が残置されているケースもあり、不動産を購入しても動産は債務者の所有権であったりと慎重に購入しなければならなく、購入に関して気を使うことが多く面倒くさいです。
以下のサイトで競売不動産を確認できます。
出所が裁判所の公式サイト
不動産競売物件情報サイト
同じ競売物件の情報が見られます。公売情報も掲載。
物件に対しての観覧数もみられるため、物件の人気度もつかめます。
競売公売.com
こちらもメリットとデメリットをまとめると以下のようになります。
・土地、建物付き土地(中古物件)もありリフォーム前提でも購入可能
・前金が必要
・購入までに時間がかかる
不動産が安く買える
先述した公的不動産とほとんど同じで、
・仲介手数料がかからない
・競争入札
・最低入札額が相場より安い
安く買える理由は以上のことが挙げられます。
土地、建物付き土地(中古物件)もありリフォーム前提でも購入可能
・建物を壊して土地を再活用する
ほとんどの物件に元々住んでいた人とのやり取りが発生する
競売物件の最大の特徴で、建物付きで物件を購入した場合に前所有者とのやり取りが必要になるケースが多いです。
残置物は前所有者に所有権がある
競売で購入できるものは、不動産です。その不動産(土地や建物)に残置物(動産)があると、それは自分のものではないので、前所有者に処分して良いかの確認や撤去の依頼が必要となります。
逆に土地のみで購入し、その土地に残置物がない場合にはやり取りは発生しません。
建物がある場合には残置物がある場合がほとんどです。購入期間中に物件資料があり、建物内の写真や占有者の有無などが記載されているので要チェックです。
強制執行で解決
残置物や占有者が居て、話し合いで解決できない場合は強制執行という手段があります。
強制執行は裁判所に依頼し、執行官が強制的に人、物を購入した不動産外に出します。この手段を使えば前所有者とのやり取り無しに目的の不動産を明け渡されます。費用が掛かりますが、手間は大きく省けます。
前金が必要
公的不動産購入時と同様、入札時に保証金が必要です。
保証金はローンなどで借りることが難しいため、現金が必要です。入札し、落選した場合は保証金が戻ります。
購入までに時間がかかる
競争入札の為、競売物件が販売されてから入札期間があり、所有権が自分となるまでは通常の不動産屋で購入するより時間がかかります。
また購入してからも前所有者とのやり取りがあれば、さらに自由に使えるまでの期間が延びます。
3.不動産屋独自の物件を購入する
不動産屋独自の物件とは一般に不動産情報が出回る前の、その不動産屋しか持っていない物件情報のことを言います。
よく「未公開物件」などというワードが不動産を探すと出てきます。サイトに登録制であったりと、若干怪しいなと思ってあまり目を通さない事が多いですが、うまく使えばよい物件を見つけることができます。
・価格を少し抑えられる可能性が高い
公開物件とは
まず未公開物件と逆に公開物件とは何かを解説します。
不動産の売主が不動産情報を公開するには大きく2通りの方法があります。
不動産屋に依頼して広告で情報を流す
SUUMOやat homeなどのインターネットで観覧できる不動産ポータルサイトで情報を出す手段です。観覧数も多く、買い手とうまくマッチすればすぐに売却することが可能です。
不動産屋に依頼して不動産情報システムから情報を流す
国土交通大臣の指定を受けた不動産流通機構というものがあります。「レインズ」という名称で不動産業者のみが観覧できるサイトです。
イメージとしては日本全国の不動産情報はそこに集約され、全国の不動産屋がその情報を共有できるといった感じです。
不動産のお金の流れ
先述した通り不動産情報を広く拡散して買い手を見つけるには、広告主が必要であったり仲介屋が必要です。不動産屋は売り手からの仲介手数料と買い手からの仲介手数料で利益を出します。
不動産屋の利益に目線を置くと、売り手から仲介を受けた不動産屋が直接買い手と契約できれば、双方から仲介手数料を得ることができます。広告を出したり、不動産情報システムで仲介が増えた場合に利益は減ります。
この自社で売り手も買い手も完結させてしまおうとしているのが、未公開物件であることが多いです。
未公開物件には期限がある
ほとんどの不動産業者は不動産流通機構「不動産情報システム」に情報を掲載することが義務付けられています。
売り手から不動産の情報を入手してから5日もしくは7日以内に不動産情報システムに登録しなければならず、その間が未公開物件(公開せずに取引できる期間)として扱えます。
仲介手数料を双方から利益として取れる分、安く物件情報が出ていれば安くて良い不動産を買い手は見つけられます。
土地相場を身に着けていることにより、良い不動産を見つけられます。
不動産屋が利益だけを求めて未公開物件を長い間出し続けていたり、安く物件を出さずに何かと理由をつけて買わせようとするケースもあり得るので、そういった悪徳業者との区別をつけるためにも相場を把握しておくことは重要です。
town Life不動産購入
提携不動産屋が多く、未公開物件を豊富に入手できるサイトです。
不動産選びは慎重に
安く購入するにはそれなりの手間や時間が必要です。このサイトを参考に希望に近い不動産を安く購入できる参考になればと思います。
コメント