外部足場の施工図作図のポイントを解説

仮設工事
・外部足場の計画の要点を解説

外部足場の計画のポイント

足場の計画は、以下の3つのポイントが重要となります。

・外壁からの離れ
・作業床の高さ
・施工時のタイミング
このポイントさえ押さえていれば、計画が大きく失敗するという事は無いです。
それぞれどのように計画していけば良いのか、順を追って解説していきます。

外壁からの離れ

建物の外壁から作業床の距離の計画です。

この計画は、足場を使用する人をイメージすることが重要です。

基準となる数値

厚生労働省より公表されています。

足場先行工法に関するガイドライン
【外壁施工後】
・建築物と足場の作業床との間隔は、30㎝以下

外壁の施工後に、30㎝以下となるよう公表されています。
(足場先行工法

作業例

この基準を押さえつつ、先に説明した足場を使用する人をイメージするという点を加えて計画を行います。

具体的な足場作業例を2つ挙げます

例1:外壁の張石
張石仕上は外壁仕上材の中でも重量があり、足場の離れが作業性に大きく影響します。
仮に10㎏の米袋など重たいものを自分で持って、壁に張り付けるような動作をしてみてください。
壁から30㎝の離れと40㎝の離れでは大きく違います。
外壁の施工後(仕上げ面から)30㎝で計画をすると、張石の下地からだともう少し奥行きが生まれます。
極端な例を挙げると、乾式工法の外壁張りは1枚あたり最大70㎏もの重量となります。(最大70㎏と規定されています)また仕上げ面から30㎝とすると躯体下地からの距離は400㎜程度となります。(石厚・張石下地厚等を含む)
作業性を考慮すると、この作業の場合は下地からの距離を小さくすることが計画上重要と言えます。
例2:住宅の外壁
仕上材をサイディングとします。
下地からの距離が計画上重要という点で、サイディング仕上げの場合を考察します。
サイディングは長尺物を使用する事が多く、足場と外壁の間を通して張付けていきます。
この場合、石の足場の離れと同じように考えてしまうと逆に作業性が悪くなります
外壁からある程度の離れがあった方が材料を通しやすく、狭すぎると仕上材に傷をつけたり、慎重に作業する必要が出てきます。
この作業の場合は、下地からの距離を大きくすることが計画上重要と言えます。
(外壁施工後30㎝以下となるように)
以上のよう足場上での作業を考慮して、下地から何㎝離した方が良いかを計画することが大切です。その結果、外壁施工後は30㎝以下となるようにすると良いでしょう。

作業床の高さ

作業床の高さについては、軒や庇などの外壁から飛び出している部分を基準に考えます。

①軒天の作業性
②足場上の歩きやすさ
等を検討した上、軒天部分等から作業床の高さを決め、高さを調整します。
施工上足場を組むのは下からですが、計画は上から行います
ここで注意したいのが、地上第一の布は2m以下とするよう基準があります。
・足場先行工法に関するガイドライン
・労働安全衛生規則 571条
以上のような流れで高さの計画を行います。

施工時のタイミング

作業床の高さにも影響する所で、足場を組み立てるタイミングの把握も重要です。躯体の進捗で、外壁の立上げ前に足場が必要となった場合は注意が必要です。

GLまで埋戻しをしてから足場を組む場合は当然GLから足場の建地を建てるように計画を行います。

S造やRC造などで多くあるのは、RC壁(腰壁含む)より先に足場を組みます。その場合は壁型枠の台付けが影響してGLより下で埋戻しを納めなくてはならない場合があります
(台付けより下のPコンまで埋め戻せない)

このような工程計画の場合は施工図等で足場の施工業者に伝える必要があります。

埋戻しレベルを図のように記載します。

施工図の作図手順

ここまでで足場の施工図作図に関係する、基礎的なポイントを解説しました。
次に施工図の書き方の手順を解説していきます。

足場の種類

施工図を書いていくにあたり、部材寸法を把握していなければ図面は書けません。

足場と一口に言っても足場の種類は様々なものがあります。

・枠組足場
・単管足場
・くさび式足場
どの足場で施工するか、足場の施工業者が何の規格の部材で施工するかを把握する必要があります。
(枠組足場であればメーター規格やインチの規格があります。くさび足場についても様々な種類があります)

平面図の作図

平面図に外壁のラインを図面に落とし込みます。

外壁のラインは外壁下地で作図すると解りやすい。

下地~仕上面まで100㎜程度ある場合は、下地もしくは仕上げ面で統一して記載したほうが現場で失敗しないです。
下地に仕上げ材を直張りなど、下地~仕上面まで50㎜程度なら気にする必要は無いです。

外壁からの出を作図

庇や軒先、設備ダクトなど、外壁ラインより外に出る物を点線等で記載します。
これで足場の作図に必要な建物の枠が完成です。

足場の作図

いよいよ足場の作図に入ります。
ここではくさび式足場での規格で解説をしていきます。

平面

まず結論から、画像のような足場平面図が完成形となります。
見てみると解るように、足場の全長は足場の規格で決まります

この足場の例でみると、1829㎜という部材が連続しています。長手方向、短手方向ともに1個ずつ250㎜・722㎜という部材を入れて、先述した壁からの離れがちょうど良くなるように調整しています。
短い部材の規格などは、カタログに載っています。検索すればすぐ出てくるので、現場に無い場合は活用しましょう。

そして1点注意したいのが、図面上では単線(建地芯)で記載しますが実際の足場板は線より外側となります。

写真は枠組み足場の建地~足場板までの寸法です。

100㎜程度、建地よりも内側に足場板が来ます。

図面上の壁面から足場芯が300㎜でも、実際は400㎜程度の離れとなることを覚えておきましょう。

立面

立面では、以下の画像のように計画します。

作図の流れの基本は平面図からです。
ただし初めて作図するような方など、軒先の足場納まりやブラケットの検討で立面図から書いた方がイメージしやすい人は立面図から入っても良いでしょう。

図のケラバの納まりは、建物の壁より屋根のケラバが出っ張ります。
外壁の1番出ている所を基準に足場の離れを計画し、中間の壁はブラケットを用いて計画しています。

軒先については建物側(内側)の建地を軒先下に納まるようにし、外側の建地を立ち上げて歩行できるように+転落防止の手摺がつくように計画しています。

また建物内に車両、人等の出入りが頻繁に予想される場合はロングスパンの横架材がどの足場種類にもありますので、使用するように計画しましょう。

 

以上のようにまとめると、作図には次のようなポイントが重要です。

・平面は部材の規格を把握する
・足場芯より100㎜程度足場板は後退する
・立面は建物の出が一番出ている所を基準に計画していく

安全設備

足場の安全設備の規則は数多くあります。

  • 壁繋ぎ
  • 手摺
  • 下さん
  • 巾木
  • 階段

等、規則違反とならないよう設置するように計画します。

 

 

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