土工事って何をするの?工事内容を解説

土工事
このページを読んでわかること
・建築現場の土工事の工事内容をざっくり解説

土工事とは

建物には必ずと言っていいほど基礎があります。基礎なしでは建物が傾いたり、沈んだり、大きな支障が出てきます。

基礎は一般に地上に作っていくのではなく、必要な深さまで掘ってから作っていきます。

建築工事で言う土工事とは、建物の基盤となる基礎を作るために必要な工事です。

この章は、根切り、排水、埋戻し、盛土、地均し等の土工事及び山留め壁、切張り、腹起し等を用いる山留め工事に適用する。

公共建築工事標準仕様書 3章土工事 より抜粋

建築工事の標準仕様書に謳われている内容を、具体的に解説していきます。

根切り(ねぎり)

根切りとは、決められた深さまで地面を掘っていくことです。

建設現場ではGLやFLといった基準の高さを設定します。

GL(グランドライン)=地面の高さ

FL(フロアレベル)=建物内の床の高さ

仮に設計で基礎の底がGL-1000と設定されていれば地面から1m掘ります。この地面というのも同じ土地上で全てまっ平なわけでは無いので必ずGLを設定し、その基準の高さから1m掘ります。土地の車両の出入口の高さや、土地の平均地盤高さがGLとされることが多いです。

根切りについては別記事で詳しく解説しています
根切りの管理ポイントを解説。ばか棒のレベルの出し方は?

建物の基礎底は砕石を敷き、その上に薄いコンクリートの層(均しコンや捨てコンと呼ばれるコンクリート)を打設して基礎を作ります。根切り床とは、砕石を敷込む前の掘り終えた土の高さの事を言います。

排水

施工場所により異なりますが、地下水位が高い所は2mも掘れば湧き水が出て来ます。
時にはコンクリートも満足に打てないほど重大な溜り水があったり、雨が降って掘った床に水が溜まるなど土工事に排水は付きものです。

工事現場外に排水する場合は基準があります。

沈砂槽を設けたりして放流したりと、泥水や汚染水を道路や公共の排水溝に勝手に流すのは違法となりますので、適正な措置をして現場外に排水することも土工事に含まれます。

埋戻し

建物の基礎コンクリートを打設し終わったら型枠を外してコンクリート周辺を土で埋めます。

基礎コンクリートを作るために掘り、作った後は根切り前の状態に戻すので言葉通り埋戻しと言います。

埋戻しについては別記事で詳しく解説しています
【土工事】埋戻しの現場管理。埋戻しの方法と、転圧の手順とは?

地均し

建物周囲の土をならすことです。埋めただけだと地面は凹凸なので、ならす所まで行います。

山留め

土を掘るときに30cmの深さの掘削であれば周りが崩れてくることは無いのは想像がつくと思います。

その30cmの掘削が2m、5m、10m…と深くなればなる程掘った土の壁は崩れやすくなります。

崩れると周辺地盤が下がって隣の家に迷惑をかけたり、最悪崩れた土に人が埋まって人身事故に繋がるという可能性が出て来ます。

そういった不慮の事態にならないように、掘った土の壁を適正に補強して崩れないように行う作業の事です。

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