現場初心者必読!オートレベルの使い方と地盤面の高さの求め方

土工事
 
この記事を読んでわかる事
・これからオートレベルを使う人、まだ使用して浅い初心者向きの記事
・オートレベルの使い方の説明
・地盤の高さの求め方

オートレベルの使い方

この記事にたどり着いた人はこれからオートレベルを使いたい人や、使ってみたけどちゃんと理解できなかった人、使って間違ってしまった人など様々だと思います。

オートレベル使い方は単純なので、理解して焦らずに使用すれば間違えません

実務で実際に行う内容を元に使い方の解説します。

基本操作

まずレベルを使用する為の据付け方法を説明します。

①三脚を建てる

②三脚とレベルを固定する

③レベルの水平を調整する

④覗く

⑤ピントを合わせる

①と②は前後していいですが、基本はこの5ステップです。

①三脚は地面に突き刺す

地面がコンクリートやアスファルトの場合を除いて、動かないように全体重をかけて三脚の足は地面にしっかり刺します

測量中にレベルが動いてしまうと、正確な数値が解らなくなり測量が無駄になります。

②三脚とレベルは確実に固定する

三脚とレベルを固定するねじ山、ねじ受けがついています。これも軽く締めていると測量中に動いて数値が狂ってしまいます。締め忘れの無いように。

③水平は気泡を真上から見る

写真は気泡が丸から外れている状態です。丸の中心に気泡が来るように調整してレベルの水平を取ります。

3つの整準ねじを回して気泡を調整します。

水平を確認する気泡は鏡がついています。写真のタイプのレベルだと水平に鏡を見ると真上から見た状態と同じになります。水平では無く斜めから見ると、気泡が真上にあることを確認できません。

④覗けるような高さに三脚を据えておくこと

自分の目で見れる高さに、事前に三脚を建てておきます。
なるべく真横から覗けるように。低すぎても、高すぎてもダメです。

⑤ピントを合わせる

側面ついている上側の大きいつまみでズームイン/ズームアウト出来ます。

対象のピントを合わせた後、その下の小さいつまみで十字線の調整を行います。

実務でも使える!地盤面の高さを求めながら使い方を覚える

レベルを使用する際は、2人1組で測量していくのが一般的です。

1人が箱尺やスケールを使って高さを知りたい場所に行き、目盛を読めるようにします。もう一人がレベルを使ってそれを見ます。

読み取りたいポイントを決める

それでは敷地内の高低差を読み取る事を想定してレベルの求め方を解説していきます。
画像のような敷地で、4mおき(青線グリッド)に敷地に線を引きます。

このグリッドの交点の高さを求めていけば、敷地全体の高さ関係が見えてきます。

グリッドの交点を測量していく

レベルをどこに据付けるか

広い敷地の場合、まずはどこにレベルを据え付ければよいのでしょうか。据付け場所には3つポイントがあります。

  1. なるべく移動しなくて良い場所
  2. なるべく敷地の端と端が均等になるよう真ん中に
  3. 足元が良い所

1.なるべく移動しなくて良い場所

仮に敷地に木が生えてるとします。木の陰に見たいポイントが来るとレベルを移動してもう一回据付けないと求めたい所のレベルが解りません。レベルの据付け位置のせいで後々手間が増えてしまいます。

敷地全体を見て、移動回数は最小になるようにしましょう。

2.なるべく敷地の端と端が均等になるよう真ん中に

当然ですが読取る目盛りは近いほうが見やすいです。また仮にレベルの水平が狂っていたとしたら遠くなれば遠くなるほど誤差は大きくなります。

画像:赤線が水平の線 青線が水平ではない線

画像のように、敷地の中央あたりに据付けるのが良いです。誤差もあまり出ないよう、また目盛りも読みやすいようにすることが重要です。

3.足元が良いところ

三脚の立てやすく、良好な地盤に据付けましょう。

泥でぬかるんでいる水平が狂いそうな所や、傾斜のきつい所は避けましょう。

数値を読む

レベルの据付位置を決めて、据付けまで完了しました。あとは箱尺やスケールを持った人が平面図上のグリッドの交点に行き、レベルを見る人が数値を読むだけです。

左の写真のように箱尺・スケールを持つ人は0を地面につけて垂直になるように持ちます。レベルを読む人は右の写真のように数値を読んでいきます。

画像だと読み値は1290㎜です。

このようにして全ヵ所数値を読んで記入したものが下の画像となります。

この画像を見て敷地の高低差がピンとイメージ出来ればプロです。素人が見ると解りにくいので、解りやすく変換します。

一番左上の境界石の高さを0として、敷地の高低差を書き換えます

+が0より高く、-が低くなっている

敷地の右上が基準より高く、敷地の左下にいくにつれ低くなっているのが解ります。

測量後の変換方法

基準(1250㎜)を元に考えます。今回は境界石を基準としました。

基準は実務では境界石や道路から敷地内への車の乗入れ部など色々な所に設定されます。

敷地境界の例

1250㎜よりも数字が大きい場所→地盤が低い

1250㎜よりも数字が小さい場所→地盤が高い

変換方法はこれだけです。1ヶ所ずつ足し算引き算したものが変換後の画像となります。

まとめ

以上のように、オートレベルを使用する事により土地の高低差などを出すことが出来ます。他にも回転レーザーレベルなど様々な高さを測量する機器があります。

 
オートレベルは現場では必須のスキルですので、正しい使い方を覚えておくことが重要です。

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